今週の練習4月13日 ~がぶり返しのコツ~
【時間】 19時00分~21時00分
【場所】足利大学附属高等学校レスリング道場
【練習内容】
・準備運動
(ジョギング、ダッシュ、マット運動、etc...)
・補強運動
(腕立て伏せ、四股、ジャンピングスクワット、サーキットトレーニング、etc...)
・スタビリティ・トレーニング
・組手、崩し
・タックルに入ってからの攻防
・グランド技練習(四つん這いの状態からの攻防)
・整理体操
・スタンドからのがぶり返し(中学生、上級生のみ)
こんにちは、足利ミニレスリングクラブです。
桜の花も散り始め、すっかり暖かい季節になりました。
新年度が始まってしばらく経ちましたが、みなさんはもう新しい環境に慣れたでしょうか?
今年の夏にはパリオリンピックが開催されます。
レスリング競技でも日本人選手によるメダル獲得が期待されており、例年以上にレスリングが注目される1年になるのではないかと思います。
さて、今週は、①組手・崩し、②タックルからテイクダウン、③テイクダウンからグランド技というように、場面を区切りつつ、一連の流れの中でポイントを取るところまでの練習を行いました。
場面を区切るメリットの一つは、場面ごとに考えなければいけないことを明確にすることができる点です。
①組手・崩しの場面では、内側からの組むことに注意しつつ、前後左右、上下に相手を崩し、相手の態勢に応じたタックルを仕掛けます。
②タックルからテイクダウンの場面では、できれば相手の膝裏かそれよりも下の部分を制しつつ、自分の胸や頭を使って相手にプレッシャーをかけたり、相手の片脚をもち上げてもう片脚を刈ったり、持ち上げタックルに移行したりしてテイクダウンを狙います。
③テイクダウンからグランド技では、スムーズな技への移行に注意しつつ、例えばローリングであれば、クラッチを強く組むこと、相手の片腕にウエイトが乗るように斜め前方に崩すこと、しっかりとマットを蹴って回し切ることなどに留意します。
逆に言うと、場面を区切った練習方法では、「今は何を考えなければならないのか」ということを意識しなければ、あまり効果的な練習にはなりません。
まずは、しっかりと先生の説明を聞いて、要点を理解することが第一歩です。
全体練習の後、将来予想されるルール改正に向けて、スタンド状態からのがぶり返しについて、中学生と上級生を対象とした解説と練習を行いました。
これまで、小学生ではスタンド状態からのがぶり返しが禁止されていましたが、今後解禁される見通しとなっています。
レスリングでは、首のみをホールドする技は、頚椎を損傷する恐れが高いため、禁止されています。
例えば、首投げであれば必ず首と片腕をホールドしなければなりませんし、パンケーキであれば必ず首と片脚をホールドしなければなりません。
このような理由から、がぶりでも片腕と首の両方をホールドしなければなりません。
がぶりの技の形から、何となく腕をコントロールすることに注目しがちですが、がぶりの本質は首のコントロールです。
がぶり返しには様々な方法があります。
スタンド状態からでも、グランド状態からでも仕掛けることができます。
右方向にも、左方向にも、その他の方向にも仕掛けることができます。
両差しの体勢からも仕掛けることができます。
しかし、いずれの場合にも、首をしっかりとコントロールしなければ失敗します。
例えば、右組みの選手が右方向に仕掛ける場合、相手の顔が左側を向くように、かつ、頭を上げられないようにコントロールします。
右組の選手が左方向に仕掛ける場合も同様で、相手の右腕を巻き込むように制することで、相手の首の向きをコントロールします。
人体の構造上、首の向きに応じて体も回転するため、首をコントロールすることで相手の体を上手くひっくり返すことができるのです。
今週は、基本的な練習に加えて、がぶり返しについての少し細かい技術解説が行われました。
レスリングは一見すると単純なように見えますが、実がとても複雑で奥深いスポーツです。
その奥深さこそがレスリングの魅力なのではないかと思います。
今週も、練習おつかれ様でした。