今週の練習 8月24日 ~レスリングへのアジャスト~

【時間】 19時00分~21時00分
【場所】足利大学附属高等学校レスリング道場
【練習内容】
・準備運動
(ジョギング、ダッシュ、マット運動、etc...)
・補強運動
・スタビリティ・トレーニング
・タックル打ち込み
・スパーリング
・整理体操

こんにちは、足利ミニレスリングクラブです。

まだまだ残暑の厳しい季節ですが、秋には近隣地区で複数のレスリングの大会が開催されます。
今週は、9月7日に開催予定の館林市民大会へ向けて、スパーリング中心の練習を行いました。

ミニレスには、レスリングと柔道の二刀流で頑張っているメンバーが多く所属しています。
歴史を紐解くと、日本で本格的にレスリング競技が開始されたのは、柔道の父である加納治五郎氏の秘書をしていた八田一朗氏によって早稲田大学レスリング部が創設されてからです。
言うなれば、日本のレスリングは柔道界において産声を上げ、紆余曲折を経て徐々に世間に認知され、広まっていったスポーツなのです。

当初は、レスリング競技は柔道の高段者が中心となって行われ、国際大会への選手の派遣も行われましたが、海外の選手にはなかなか太刀打ちできなかったそうです。
当時は、レスリングは柔道の亜流であるという考え方が一般的でしたが、海外勢に勝てないという現実を目の当たりにして、レスリングと柔道の違いを明確にした上で、レスリングが研究されるようになりました。

確かに、レスリングと柔道には似たような技があります。
例えば、一本背負投はレスリングにも柔道にもあります。また、レスリングの巻き投げと柔道の内巻込は、ほぼ同型の技です。
しかし、レスリングと柔道では、これら2つの技に対する考え方は少し違うのではないかと思います。

レスリングでは、締め技が禁止されている一方で、バックを取られると相手にポイントが入ります。
したがって、失敗するとバックを取られて相手に有利な展開となる可能性が高い一本背負投よりも、失敗してもバックを取られる可能性が低く、逆に相手のバックを取れる可能性のある巻き投げが比較的頻繁に見られます。

一方、柔道では、締め技が認められている一方で、背後に回られただけではポイントに変化はありません。
したがって、自分の首付近に相手の腕を巻き込み、そのまま寝技へ移行する可能性のある内巻込よりも、締め技のリスクが少ない一本背負投が比較的頻繁に見られます。

また、蟹挟や河津掛は柔道では禁止されていますが、レスリングではこの2つの技を今でも使うことができます。
柔道に取り組んでいる選手たちも、レガシーテクニックとしてこれらの技を練習したことがあるかも知れませんが、いざレスリングで柔道の禁止技を使おうとしても、心理的な抑制が働いてとっさには使えないのではないでしょうか。

レスリングには柔道の技術を十分に応用できる部分があります。しかし、ルール上の違いから意外と応用することが難しいのではないかと思います。
二刀流で頑張っている子どもたちには、ぜひ、レスリングと柔道のルールの違いを十分に認識した上で、これまで培って来た技術をレスリングでも活かせるように、どうやった上手くアジャストできるのかを考えてもらいたいと思います。

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